世界遺産って意外と不公平!? その偏りと問題について!

目次(クリックでジャンプ)

世界遺産には偏りがある!?

・①登録数の多い国が、運営委員国になりやすい

・②登録申請には、その国の保護が必要!

差が広がりやすい制度?

まとめ

世界遺産には偏りがある!?

今回は世界遺産の問題について書いてみます。さっそくですが、世界遺産の数は地域によって大きな偏りがあるって知ってますか? ↓のグラフを見てください。

これは管理人がユネスコのホームページのデータを使って、2015年度における世界遺産の数と地域をグラフにしたもの。

ヨーロッパが多すぎでは(笑) いや、どー見ても偏ってますよ。4割以上あるじゃないですか! 人口や面積で見れば、ヨーロッパなんて絶対に4割もないので。

さらに、2015年度時点の国別のランキングも見てみましょう

1位    イタリア     51
2位    中国           48
3位    スペイン     44
4位    フランス     41
5位    ドイツ        40
6位    メキシコ     33
7位    インド        32
8位    イギリス     29
9位    ロシア        26
10位  アメリカ    23

やっぱり、ヨーロッパが多すぎるでしょう! 10位中の6か国がヨーロッパ。これは明らかに偏ってる。

これは世界遺産ってシステムが不公平である結果。「ヨーロッパには素晴らしい遺産が多くあって、アフリカやアラブ諸国に全然ない」そんなことはありえません。

なんたって、世界遺産は人類共通の遺産なんですから。公正に価値を判断すれば、こんなにヨーロッパに偏るはずはない。

こんな風に偏ってしまった原因は、大きく言って2つあると考えられます。

①登録数の多い国が、運営委員国になりやすい

1つ目は、登録数の多い国が委員国になりやすいということ。

世界遺産の登録決定などは、世界遺産委員会という組織が行います。この委員会には登録数が多い国が選ばれやすいんですよ! つまり、ヨーロッパの国々。

ヨーロッパの国が運営していれば、ヨーロッパの世界遺産が増えるのは当たり前と言えるでしょう。そして、またヨーロッパの国が委員会に選出され……不公平ですよね! 明らかに制度的な問題があります。

世界遺産の数が多い国は影響力を増やしやすく、少ない地域・国は影響力が小さいままになりやすいでしょう。さらに白人・キリスト教的な価値は評価されやすく、他の文化の遺産は評価されにくくなる危険性があります。というか、すでになってますよね。数が偏ってますもん。

②登録申請には、その国の保護が必要!

2つ目は、登録されるための条件です。まぁ、条件と言っても色々とありますが、ここで注目したい条件は「登録されるためには、その遺産のある国が保護や管理の制度を作っている必要がある」という点!

世界遺産の登録申請は国ごとに行いますが、その国よって保護・管理されていない場所や物件の登録は認められない。法律などで、先に保護しておく必要があるんですね。日本で言えば「文化財保護法」などがあります。

つまり、「世界遺産になったから保護・管理されるのではなく、すでに保護・管理されているものが世界遺産になる」ってこと! どんなに素晴らしい場所があったとしても、国によって保護・管理されていなければ世界遺産にはなれない。

……この条件、先進国に有利ですよね? 保護するためには法律を作ったり、管理するためには予算や人員を用意しなくてはいけません。国が安定して経済的にも余裕がある、先進国に有利な条件なんですよ。逆に言えば、発展途上国には不利ってことでしょう。

差が広がりやすい制度?

今まで2つの問題を見てきましたが、合わせてみると「すでに登録数の多い先進国が、さらに登録数を増やしやすい制度」になっていると言えます。世界遺産って、意外と不公平な制度なんですよ。

登録されている場所は素晴らしいけど、制度としては割と夢も希望もありません。世界遺産に限らず、調べてみれば意外と不公平なシステムってあるもんですよね。まぁ、さすがに最近では改善の動きが出てきてはいますが……

世界遺産は、未来に起こしていくべき人類共通の宝物。より公平な制度にしていかなければいけませんね!

まとめ

・世界遺産の数は偏ってる! ヨーロッパが多すぎ(笑)

・理由は大きく言って2つでは。①登録数の多い国が委員国になりやすい。②申請する国が先に保護管理している必要があって、余裕のない発展途上国には条件が厳しい。

・もっと公平にしていかないとね

 

 

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