元ネタとしてよく使われる、天使の名前と階級まとめ

ミカエル・ガブリエル・ラファエル・ウリエル・サンダルフォン・メタロトン……西洋の天使は大人気ですよね! 日本のファンタジー作品にもアレンジされてよく登場します。

 

ユダヤ教・キリスト教の天使

聖書正典に登場する天使

ミカエル
ガブリエル

実は、ユダヤ教・キリスト教において正典(公式に信者が従うべき基準として確立されている文書)に固有名詞が出てくるのはミカエルとガブリエルのみ。知ってました? 二大天使と言われ、広い信仰を集めています。


↑天使の軍団長、ミカエル(この記事の画像は、すべてウィキペディアより)


↑聖母マリアにイエス・キリストの受胎を告げた天使、ガブリエル

外典・偽典などに登場する天使

アザゼル
アスティマ
アラエル
アルマロス
アルミサエル
イロウル
ウリエル カトリック教会では認可されおらず聖人扱い。これは民間で加熱しすぎた天使信仰を押さえるためで、教会が堕天使ということにしてしまった。今は聖人として敬われているが、天使の立場には戻されていない。
カマエル
ガギエル
サキエル
ザキエル
サハクィエル(Sahaquiel) 「空の天使」と呼ばれ、旧約聖書偽典『第三エノク書』で七大天使のひとつに挙げられている。語義は「神の創意 」。
サラカエル
サンダルフォン
シャムシエル
ゼルエル
タブリス
バラキエル
ベカ
ペネム
マトリエル
ミカエル
メタトロン

ラファエル
ラミエル
レリエル

これらの天使は、正典には登場しません。重要な書物ではあるが正典とは認められていない、外典・偽典などにだけ登場します。具体的な書物の名前としては「第一エノク書」「トビト書」「ユベル書」「バルク黙示録」などなど

4大天使

ミカエル・ガブリエル・ラファエル・ウリエルは「神の御前に立つ四人の天使」と言われ、日本だと4大天使として有名。しかし、有力な天使たちについては色々な説があります。

まず、天使の中ではミカエルが最も偉いとされます。他の天使よりも絶対的に偉大であり、間違いなくナンバー1。天使の中の天使、それがミカエル

次に、ガブリエルがナンバー2。イエス・キリストの受胎をマリアに知らせる超重要な役目を果たします。この2者が二大天使であり、多くのキリスト教派において広く崇敬されています。天使としては、この2者の人気が圧倒的。

ここに「トビト記」に登場するラファエルを加えた三大天使、さらに外典に登場するウリエルを合わせた四大天使、その上に三体の天使を足した七大天使に言及されることも。

七大天使の残りのメンバーは色々な説が。ここら辺の二大天使以外への信仰は教派によって色々と違いがあります。


↑旅人の守護者、ラファエル


↑4大天使、神の火ウリエル

天使の名前

~エルって名前の天使が多いですよね。エルは「神」を意味します。例えばガブリエルは「神の人」という意味であり、ラファエルは「神は癒される」

キリスト教の天使の階級

上位三隊 「父」のヒエラルキー
熾天使(セラフィム)
智天使(ケルビム)
座天使(スロウンズ)

中位三隊 「子」のヒエラルキー
主天使(ドミニオンズ)
力天使(ヴァーチャーズ)
能天使(パワーズ)

下位三隊 「聖霊」のヒエラルキー
権天使(プリンシパリティーズ)
大天使(アークエンジェルズ)
天使(エンジェルズ)

天使の9階級、これも有名なアイディアだけど正典の中には出てきません。5世紀ごろの神学者偽ディオニュシオス・ホ・アレオパギテースという人が考えたもの。

ただし、この考えで行くと大天使と呼ばれるミカエル・ガブリエルなどが下の方に(笑) そこでミカエルなどは「大天使かつ熾天使」といった設定にされることが多いみたい。

どんどん設定が増えていき、話が合わなくなったり、それを修正するために再び後付けで設定を増やしたり……どんな分野でもあることなんですね(笑)


↑六枚羽の燃え上がる天使たち、セラフィム。一応、聖書の中にも出てくる単語ですが「階級として最上位である」なんてことは書かれてません!

黄道十二宮の天使

これらの天使は、ユダヤ・キリスト教で広く認められているものではありません。16世紀ドイツのオカルティスト、ハインリヒ・コルネリウス・アグリッパによって黄道十二宮と関連付けられた12の天使のことを指します。

黄道十二宮の天使達は、元々はそれぞれの宮を守護する立場にいたが堕天して宮を支配する悪魔と化したと言う説も。時代が進むとオリジナルの天使も生み出されてくるのです。

天使名黄道十二宮天使の階級関連亡者の階級
マルキダエル白羊宮熾天使(セラフィム)3月プセウドテイ(偽神)
アスモデル金牛宮智天使(ケルビム)4月スピリトゥス・メンダキオルム(嘘つきの霊)
アムブリエル双児宮座天使(スロウンズ)5月ウァサ・イニクィタティス(不法の器)
ムリエル巨蟹宮主天使(ドミニオンズ)6月ウルトレス・スケロルム(犯罪の復讐者)
ウェルキエル獅子宮力天使(ヴァーチャーズ)7月プラエスティギアトレス(奇蹟の模倣者)
ハマリエル処女宮能天使(パワーズ)8月アエリアエ・ポテスタテス(空の軍勢)
ズリエル天秤宮権天使(プリンシパリティーズ)9月フリアエ(復讐の女神)
バルビエル天蠍宮大天使(アークエンジェルズ)10月クリミナトレス(中傷者)
アドナキエル人馬宮天使(エンジェルズ)11月テンタトレス・マリゲニー(悪の誘惑者)
ハナエル磨羯宮罪無き者(イノセンツ)12月マレフィキ(犯罪者)
ガムビエル宝瓶宮殉教者(マーターズ)1月アポスタタエ(背教者)
バキエル双魚宮証聖者(コンフェッサーズ)2月インフィデレス(不誠実な者)

イスラム教の天使

4大天使

ジブリール ガブリエルと同一
ミーカール ミカエルと同一
アズライール アズラエルと同一
イスラフィール ラファエルと同一

その他の天使
マーリク

イスラム教はユダヤ教・キリスト教の流れを受け継いでいるので、天使たちも同じ者が信仰されています。ただし、一番偉いのは預言者ムハンマドに言葉を与えたジブリール(ガブリエル)とのこと。

また、イスラム教では偶像崇拝が盛んではないので絵画や彫刻などの題材となることは少なめ。


↑ジブリール(ガブリエル)

グノーシス主義の天使

エーレーレート
バルク
ナハス
アフロディテ

グノーシス主義は、1世紀に生まれ、3世紀から4世紀にかけて地中海世界で勢力を持った古代の宗教・思想の1つ。物質と霊の二元論が特徴。

大ざっぱにいえば「我々の暮らす世界は悪い神が作った悪い宇宙だ。他の所に善き神と、善き宇宙が別に存在する」という考え方でしょうか。一口にグノーシス主義と言っても様々なものがあり、一部はキリスト教とも深い関わりを持ちます。

オリンピアの天使

これはオカルト系。 ユダヤ・キリスト教の天使(七大天使など)とは関係のない存在で、別名オリンピアの精霊。

グリモワールなどの魔術書に書かれていて、能力は九階級の天使達に負けますが十分に人間の役に立ち召喚者達に重宝されたとのこと。その名称から、ルーツはオリュンポス十二神であると考えられています。

名前(仮名文字)名前(ラテン文字)支配する星支配する期間
アラトロンAratoron土星西暦前前1090年~西暦前601年
ベトールBethor木星西暦前600年~429年
ファレグPhaleg火星430年~919年
オクOch太陽920年~1409年
ハギトHaggith金星1410年~1899年
オフィエルOphiel水星1900年~2389年
フルPhul2390年~2879年