カメって不思議な生き物だよね 甲羅と骨と、進化の謎について!

カメって、変な生き物。あれだけ立派な装甲を持つ脊椎動物は他にいません。なぜ、あのような甲羅を生み出したのやら……

というわけで、今回のテーマは「カメ」。甲羅が特徴的な爬虫類ですね。英語だと水生のカメはタートル(turtle)、陸ガメはトータス(tortoise)と呼び分けるとのこと。


↑普通のカメはタートル

↑リクガメがトータス(この記事の画像は、すべてウィキペディアより)

また、学術的には曲頸亜目と潜頸亜目という2つの分類もあります。これは首と頭の収納の仕方によるもの。

より原始的な曲頸亜目は、上下の甲羅の間に首を横向きにして折り畳むように納めます。

しかし、これでは収納に成功してはいても頭部と頸部の半分が露出してしまい完全に保護できない。カメの中でも首が長いグループが曲頸亜目。

これに対して新しく進化してきた潜頸亜目は、首を垂直方向にS字形に湾曲させて文字どおり中に押し込めるようにします。こちらの方が防御力が高く効率的。私たちがイメージするカメはこちら。

現代に生きているカメの中での最大種はオサガメで最大甲長183センチメートル以上、最小種はシモフリヒラセリクガメで最大甲長9.6センチメートル。

ちなみにカメの大きさは甲羅の長さで測るそうですよ? 尻尾と頭は引っ込められるので測りにくいみたい。

甲羅を持つ、不思議な生き物

カメは割と身近な生き物だと言えるでしょう。町の用水路とか公園の池でも見かけますもんね。また、ペットとしても言っての人気があります。日本では外来種を含めて13種いるとのこと。

しかし、改めて見ると不思議な格好をしてると思いません? カメといえば甲羅だけど、あんな甲羅を持った脊椎動物(=骨のある動物)なんて他にいませんよ(笑) ガッチガチの重装甲。

丸くて大きな甲羅の中から短い手足が出ている。甲羅の中に頭をひっこめることができる。独特で、変な生き物です。

甲羅は骨が変化したもの!

カメの特徴である、あの甲羅。実は骨が変化したもの! 

お仲間であるトカゲ・ヘビ・ワニの鱗は皮膚の表面が変化したものだけど、カメの甲羅は骨が変形してできています。構造が全然違うんですよね、知ってました?

上の甲羅は、背骨を中心に肋骨(ろっこつ)が広がったもの。下側の甲羅も肋骨が組み合わさったもの。まぁ、表面は鱗が保護しているわけだけど甲羅の基本構造は体の外側に膨らんだ骨が作っているのです。

骨を変形させてまで甲羅を作った。面白い生き物でしょう。守りを固めたいってのは理解できますけど、ここまでしなくても良い気がします(笑)

他の脊椎動物は甲羅なしでも普通に暮らしているわけで。なぜ、こんな姿になったのか……進化の不思議を感じますよ!

カメの進化の不思議

2013年理化学研究所等の国際共同研究グループによる遺伝子解読の結果、カメの祖先は約2億5000万年前の生物大量絶滅が発生した時期の前後にワニ・トリ・恐竜などのグループと分かれ独自の進化をしたことが分かりました。

そして、化石として見つかっている一番古いカメの祖先は約2億2,000万年前の中国に生息した「オドンドリケス」という生き物。この化石の発見によって、カメの進化について意外な新事実が明らかに!

オドントリケスには甲羅が「腹側にしかなかった」のです! カメの甲羅は、まず腹側から発達したってこと。

このことを受けてオドントリケスは水中の生き物だと考えられています。腹側の甲羅は下からの攻撃を防ぐためだと予想され、下から攻撃される可能性が高いのは水中なので。(地上だと真下は地面であり攻撃されにくいはず)


↑オドントリケスの復元予想図

この腹側だけに甲羅を持つオドントリケスが地上に上がり、上からの攻撃を防ぐために背中側の甲羅が後から発達したと予想されています。ここで今のカメの形が完成。

さらに、地上に進出したカメの一部が海中に移動してウミガメが誕生。これが約1億1000万年前の話。

カメの進化についてyoutubeに素晴らしい動画があったので紹介させていただきます。骨格の変化が分かりやすい!

しかし、こんなに骨を変形させて甲羅を作ったとは。やっぱり変な生き物でしょう。

今まで流れを大ざっぱにまとめると、↓のような不思議なことに!
①海中の魚類→両生類→爬虫類、という順番で地上に進出
②地上の爬虫類の一部が水中に戻り、カメの祖先オドントリケスに? 腹部に甲羅。
③再び、カメの祖先が水中から地上に進出(現在のようなカメの誕生)、甲羅が全身に成長。
④地上のカメの一部が、海中に戻りウミガメに

……う~ん? 水中と地上を行ったり来たりでよく分からないですね? カメたちの進化って、本当に不思議。

甲羅も、人間には意味なし!

進化のはてに手に入れた硬い甲羅。しかし、それも人間には効果がありません! 人間が頭を使えば甲羅を無力化する方法なんて簡単に思いつきます。高いところから落としたり、硬い棒でたたき割ったり。

むしろ、甲羅を利用するために捕まえられたりもしますし? 甲羅によって動きが遅いので捕まえやすいってのもある。

古くから甲羅を工芸品や占いに使うために捕獲され、また人間は世界中でカメを食べる天敵でもありました。直接に肉を食べるだけでなく脂肪から油をしぼって利用したりも。

初期人類の研究では、出土するカメの骨が人類の活動が活発になるにつれて小さくなるという研究があるそう。これは大型の個体や種が食べつくされた結果だと考えれています!

人間は古くからカメを食べまくってきたってこと。日本や中国でもスッポンは人気ありますよね。

大航海時代にはアルダブラゾウガメやガラパゴスゾウガメが食用とされ、囲心腔や膀胱に水分を溜めていることから飲水用にも利用された様子。確かに良い食料になりそう。人間がいなければ、もっと世界中に大型のカメがいたのかも……

甲羅も世界中で工芸品の材料として利用されてきました。特にウミガメの甲羅は大きくて平たいので人気。日本では奈良時代から加工技術が存在するとのこと。

また、アジアだと漢字との関係を忘れてはいけません。現在の漢字のルーツは古代中国の占いに使われた亀甲獣骨文字というもの。

穴をあけた動物の骨やカメの甲羅を火に当てて割れ目の広がり方で未来が占われ、それを記録するために漢字が生まれたのです。

甲羅の利用、食材としての利用。甲羅を発達させた防御戦略が人間には完全に裏目に出たと言えるのでは。進化ってのは不思議で、そして何がどうなるか分からないものですねぇ。

まとめ

・普通のカメがタートル、リクガメがトータス

・カメって改めて見ると変な生き物だよねぇ。甲羅による全身防御!

・甲羅は、骨が変形してできたもの!

・カメの甲羅は、まず腹側から発達したとのこと。カメの進化は面白い。

・硬い甲羅、それも人間には効果がなし! むしろ甲羅を利用するために捕まえられたり

・進化ってのは不思議で、何がどうなるか分からないもの

 

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でも、生き物・自然ってすごく面白いから環境保護はやっぱり重要だと思いますよ!

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