天才画家ラファエロの『アテナイの学堂』を紹介解説!

遠近法による素晴らしい奥行き! 白いギリシャ建築と、青い空の対比! ルネサンスの傑作ですよ~。イタリア語だとScuola di Atene、英語はThe School of Athens

(この記事の画像は、全てウィキペディアより)

ルネサンスの傑作、「アテナイの学堂」

作者はラファエッロ・サンティオ。ルネサンスの三大巨匠の一人! みなさん、名前を聞いたことぐらいはあるのでは。今でも西洋絵画のお手本として、非常に尊敬されている画家ですね。

そして、この絵はラファエロの代表作であり、ルネサンス期の傑作と言われる作品。26歳でこんな絵を描いてしまうなんて、さすがは天才。私も実物は見てないので、そのうち見に行きたい!

ちなみにルネサンスの定義は色々とあるそうなので、「14-15世紀のイタリアから広がった起きた大きな文化運動」ぐらいに覚えておけば困らないはず(たぶん)。

まぁ、もうちょっと細かく言うとルネサンスは「再生・復活」という意味であり、キリスト教より前のギリシャ・ローマ文明の芸術や思想を復活させようという運動

というわけで、この「アテナイの学堂」もキリスト教の宗教画ではなく、ギリシャ文明の建物中に、当時の数学者や哲学者を描いた作品になってます。こんな風なキリスト教とは直接的には関係ない絵が高く評価されたという事実が、ルネサンスとそれ以前の文化との大きな違いを示していますね。

遠近法を使った素晴らしい奥行、アーチで画面を丸く切り取った斬新な構図、細部まで書き込まれた人物たち、迫力ある白いギリシャ様式の建物、青と白の色のバランス……いやー、素晴らしい!

さて、この絵についても作者についてもルネサンスについても、詳しく解説するサイトは多くあるので深く知りたい方はぜひ調べてみてください。ここでは軽い紹介を2つ

意外と大きい

まず、アテナイの学堂は「とても大きい」。なんと5m × 7mもあります(知ってました?)かなーり大きいですよね、このサイズ。実物をみたら迫力あるでしょうね!それを頑張って手作業で描いていくわけで、とんでもない労力

↓大きい!

この絵は当時のローマ教皇の依頼によるものでヴァチカン宮殿の部屋の壁に描かれました。ヴァチカン美術館の中にありますが、額縁の中に入れて持ち運べるような物ではありません!

ローマ教皇は強大な権力と多くの富を持っていました。その一部をパトロン(支援者、依頼主)として芸術家の支援に使ったのです。芸術家とパトロンの関係の、分かりやすい例と言えます。ルネサンス当時はローマ教皇に依頼され、作品を残すことが最高の名誉!

3人の巨匠がそろっている

次に、有名な話だけど、この絵の中にはギリシャ時代の学者のモデルとしてルネサンスの3大巨匠(レオナルド・ダヴィンチ、ミケランジェロ、そして作者のラファエロ)が描かれています。

↓真ん中のおじいさんがダヴィンチ

↓一番手前で座っている人がミケランジェロ

↓右端で、一人だけこっちを見ているのが作者のラファエロ

ルネサンス3大巨匠がそろっている、そういう意味でもルネサンスを象徴する絵画ともいえそう。

そして3人の中で、ラファエロは一番の年下。ラファエロは先輩2人を非常に尊敬していたので、2人を真ん中に大きく描き自分は右端に小さく描いた。技術だけでなく性格も良いのがラファエロ!

芸術と時間の流れ

この絵は単純に芸術として素晴らしいだけでなく、色々と考えさせてくれる作品だと私は思ってます。

まず、芸術としての質の高さ。この作品を代表にルネサンス期の芸術作品は、人類の歴史を通しても最高峰だと言われています

この絵も描かれた当時から高い評価を受け、近世・近代・現代と評価され続けてきました。作者のラファエッロ・サンティオも天才と言われ続けている。このような過去の高品質な作品が伝わっているということは、現在の芸術活動にも影響を与えているはず

次に、絵のテーマ。これはギリシャ文明のアテナイという場所を描いています。これは紀元前5世紀の話の話。絵が描かれたのがだいたい西暦1500年なので、この絵は2000年以上前の時代を描いている!

そして、それが500年以上たった現代でも保存されています。つまり、この絵1枚で2500年の時間が詰まっている。壮大なスケールの時間の流れでは。さらに未来のことを想像してみても、何百年も先まで保存され評価され続けることでしょう。芸術作品と時間の流れ、ロマンを感じます!

ラファエロの間

↑で、アテナイの学堂はバチカン宮殿の中にある壁画だと書きましたが、より細かく言えば「ラファエロの間」という場所にあります。

「ラファエロの間」なんて名前で呼ばれる部屋があるほど、非常に高い評価を受けていた! ヴァチカン宮殿の中に自分の名前が残るなんてとんでもない名誉でしょう。

さらに細かく言えば、ラファエロの間は4つの部屋から構成されています。それぞれ「コンスタンティヌスの間」「ヘリオドスの間」「署名の間」「ボルゴの火災の間」と呼ばれていて、アテナイの学堂は署名の間に描かれています。

さすがに4つの部屋の絵を全てラファエロ本人が描いたわけではありません。弟子による作品も多いですし、ラファエロは途中で他界してしまったのでそこから先の作業は全て弟子によるもの。

最後に署名の間にある他の作品もご紹介。この部屋はラファエロが最初に取りかかった部屋です。
「聖体の議論」

「アテナイの学堂」

「パルナッソス山」

「枢要徳」

天井画「アダムとイブ」

天井画「正義の女神」

他の間にも、すごい作品が多数! ラファエロすごい! 興味を持った方は色々調べてみてくださいねー

まとめ

・作者はラファエッロ。この絵は彼の代表作にして、ルネサンス期の傑作と言われる。たしかに、すごく良いよね!

・ルネサンスを代表するにふさわしく、キリスト教の宗教画ではなくギリシャ文明の建物の中に、当時の数学者や哲学者を描いた作品

・意外と大きい。なんと5m × 7m

・ルネサンスの3大巨匠が描かれている。

・バチカン宮殿の中の「ラファエロの間」という部屋の壁画。ヴァチカン宮殿の中に自分の名前が残るなんてとんでもない名誉。

 

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