クモって不思議な生き物だよね 糸と巣作りの達人!(閲覧注意?)

クモの糸はとっても強力であり、その糸で作った巣は複雑かつ美しい。なぜ、こんな風に進化したんでしょうか? 改めて見ると不思議な生き物ですよね!

というわけで、今回のテーマは「クモ」。糸を使うのが特徴的な生き物ですね。英語だとスパイダー(spider)。

なんといっても糸を使うのが特徴でしょう! クモと言えば糸であり、糸と言えばクモ。実際に全てのクモは糸を出すことができます

しかし、巣を張るのは約半数だけであり残りは巣を張らずに生活していたり。網を張るものを造網性、張らないものを徘徊性と言います。また8本足で目も8個あるのも特徴的。ユニークな奴らですわ。

世界中で繁栄している生物であり日本でも非常に身近でしょう。クモの巣は目立ちますし、建物の中でも小さなクモを見かけることは多いはず。廃墟・空き家にはクモの巣が定番。

フィクションでもホラーゲームの敵キャラなどとしてお馴染み。見た目にも特徴がはっきりしてるんで出しやすい。

ちなみに、クモは「昆虫」ではありませんよ? サソリ・ダニなどと近いグループであり、アリ・カブトムシなどの昆虫とは別のグループ。

クモの糸

糸こそがクモの最大の特徴であり、不思議なところでしょう。クモの腹部には「糸線」という器官があり、そこに糸の材料が貯められています。

ただし糸線の中にある時は液体。これを足を使って引き出す時に分子構造が変化して糸になります。すごい仕組みですねぇ。

また、クモは複数の種類の糸を作り出すことができ、それぞれを使い分けて生活しています。1匹のクモには複数の糸線があって色々な性質のものが作れる! だいたい6~7種類もの糸を作れるとのこと。

一番わかりやすい使い分けはクモの巣でしょう。粘着力のある捕獲用の糸と、粘着力がない移動用の糸を組み合わせることでクモの巣が出来上がっています。全部が粘着力のある糸だとクモ自身も移動できませんから(笑)

糸の材料はタンパク質であり、エサである虫の成分を吸収分解して作られています。タンパク質なので種によっては自分の糸を食べて再利用することもあるんだとか。自分でリサイクルとはエコですねぇ。

糸にも色々とあるけれど、強いものでは同じ太さの鋼鉄の5倍の強度があり伸縮率はナイロンの2倍とも! 鉛筆程度の太さの糸で作られた巣を用いれば、理論上は飛行機を受け止めることができるほど。

そのため長い間人工的にクモの糸を生成する研究が行われてきましたが、障壁が多く実用化は困難とされてきました。

絹糸、いわゆる「シルク」はカイコと言う虫の糸。カイコは昔から大量生産されてきました。じゃあ、なんでクモの大量生産ができないのかと言うと肉食性だから。

カイコは草食性だから餌となる葉っぱの用意が簡単。比べて、クモの飼育には生きた虫が餌として必要になりますし、クモ同士の共食いも発生。クモの大量飼育は不可能。

というわけで、クモの糸は人類の夢の物質であり自然の神秘だったのです。

しかし、2013年5月に日本の山形県のベンチャー企業が世界初となる人工クモ糸の量産技術を開発。ついに人工クモ糸が工業原料としての実用化される日も近い!

クモの巣

糸を利用した活動として一番目立つもの、それは間違いなくクモの巣でしょう。基本的にはエサを捕えるための罠。

構造としては粘着力のない「縦糸」と、粘着力のある「横糸」を組み合わせた網目。横糸には小さな球が付いていて、これが粘着力の秘密。

巣の作り方として、まず糸を風に乗せて反対側のものに引っかけます。風を利用して糸を飛ばすことで離れた空間の間に巣を作り始められるってわけ。天才的な方法ですねぇ。

糸が反対側に伸びたら、それを往復しながら強化していきます。2本以上の糸を反対側に引っかけて強化すると巣の枠組みが出来ます。そこから移動用の縦糸を張り、仕上げに横糸を引いて完成。

ただし、クモの種類によって巣の形も色々と違います。一番イメージしやすいのは平たくて円形のものでよう。このタイプは円網(えんもう)と呼ばれます。

これ以外にも様々な種類があって、輪郭があいまいな「不規則網」とか皿型の「皿網」などもあります。

↑不規則網

↑皿網

さらには、地面に穴を掘って筒形の巣を作るタイプもいます。巣の形とクモの種類は深い関係があり、巣の形から系統を分類できるとのこ。

クモの進化と、クモの巣

空中に糸を張って作られるクモの巣。複数の種類の糸も使われ非常に複雑な構造物です。いきなり、こんなものが作れるわけがありません。クモは進化しながら巣の形も進化させていったと考えれらています。

まず、現存する古いタイプのクモは地面に穴を掘って筒形の巣を作成。そして糸によって蓋を作り、巣を隠します。

さらには種類によっては穴の中を糸で裏打ちして補強したり、巣の周りに糸を広げて触れた獲物の動きを感知します。この地面に穴を掘るタイプが最も古いと考えらています。


↑古いタイプのクモは地面に穴を掘る

しかし、この時点で面白い。糸で蓋を作るとか、巣の中を裏打ちして強度を上げるとか。だいぶ高度な技術力では? すでに糸を使いこなしています。そもそも、この段階まで到達した進化のルートが謎。

次に、この筒形の巣を木の上などで作る種類が現れます。それがだんだんと開いていき、最終的には今のような平面的で円形の巣になったと考えられています。

ところで「巣を作らないタイプ」はどうなんでしょうか? 実は、巣を作らないクモは比較的新しいグループであると分かっています。巣を作るタイプから、巣を作らないタイプに進化。逆だと思ってた人も多いのでは?

これも面白い進化ですよね。クモの糸は明らかにクモの巣を作ることで進化してきたのに、途中で巣を作らないタイプが出てくる。

まだまだある! 糸の活用法

クモの巣だけが糸の活用法ではありません。クモの糸には色々な使い方があり巣を作らないタイプも糸を利用して生活しています。

まず、全てのクモは歩くときに必ず「しおり糸」という糸を引いています。これによって高い場所から落ちてもすぐに元の場所に戻れます。

クモの巣が鳥などに攻撃されて緊急避難したり、獲物に向かって飛んだのに失敗して落ちてしまったりしても大丈夫。

また、多くの種では子グモが糸を出し風にふかせてタンポポの種子のように空を飛ぶ習性があります。これを「バルーニング」といい、これによってクモは効率よく生息範囲を広げることが可能。

バルーニングで移動する範囲は非常に大きく、同じ種類のクモが海を越えて見つかることも珍しくないそう。

クモは羽がないのに空を飛べるんですよ! すごいと思いません? 羽がないのに空を飛ぶ動物なんて。

このようにクモは糸を色々なことに利用して世界中で繁栄しています。考えれば考えれるほど、不思議で面白い生き物でしょう。

そもそも、どうやって糸を出せるようになったのか? 巣を作るタイプから作らないタイプが進化した理由は? まだまだ解明されていない謎も多いみたいですね。

身近で珍しくはない生き物だけど、本当に進化の不思議と生命の神秘を感じさせてくれます!

まとめ

・クモと言えば、糸。すべてのクモは糸を出せる。ただし、巣を張るのは約半数だけであり残りは巣を張らずに生活。

・クモは進化しながら巣の形も変化させていったと考えられている。最も古いタイプは、地面に穴を掘って糸でふたを作ったり内部を裏打ちしたりする

・しかし、ここまで進化したルートがすでに謎! もう糸を使いこなしてる。

・巣を作るタイプから、巣を作らないタイプに進化した。これも面白い進化では

・巣を作る以外にも、糸には多くの種類と利用法が

・多くの種では「バルーニング」という、子グモが糸を出し風にふかせてタンポポの種子のように空を飛ぶ習性がある。羽がないのに飛べる! すごい!

・クモって本当に面白い生き物だよねぇ。進化の不思議を感じまくり!

 

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