『RTA』とは? その面白さと人気について書いてみるよ!

知識・技術・体力をフル活用し、ゲームの最速クリアを狙う……それがリアルタイムアタック! 人間のプレイだからミスもあるけど、そこが面白い!


画像はウィキペディアより

というわけで、今回のテーマは「RTA(リアル・タイム・アタック)」。ゲームの最速クリアを目指すこと。ゲーム内の時間ではなく、現実世界の時間(リアルタイム)を基準にするのが特徴。

ちなみに、ゲームの最速クリアを「タイムアタック」というのは和製英語であり、英語だと「speedrun(スピードラン)」と言うのが一般的。まぁ最近ではRTAという表現が海外でも使われたりするそうですが!

最速クリアはロマン!

「このゲームって、最速ならどれぐらいでクリアできるんだろう……?」 みんな思うことですよね。最速クリアはロマン! 速さを追求したくなるのは陸上競技でもモータースポーツでも電子ゲームでも同じ!

最速クリア自体はもっと古くから挑戦されてきたのでしょうが、「RTA」という言葉ができたのは2000年。「極限攻略研究会」というゲーム集団が創り出し、以降は『ドラゴンクエストシリーズ』などのやり込みを主に発展していきました。

「リアル」という言葉が付くように、ゲーム内部の時間ではなく現実の時間を基準にします。これによって「上手くいったらセーブ・失敗したらロードしてやり直し、を繰り返す」ということは出来なくなっています。一発勝負ってわけ!

電子ゲームの特殊な遊び方と言えますが、現在では中々に人気があります。特に動画サイトと非常に相性が良く、ニコニコ動画・Twitch・YouTubeなどで多くのRTA動画を見ることが可能。

個人個人の挑戦だけでなくRTAに関する集団というのも多くあり、ルールが細かく決められたり「世界記録」が認定されたりします。

また、海外では「Speed Demos Archive」というコミュニティも存在。毎年ホリデーシーズンとサマーシーズンの2回、RTAをもとにしたGamesDoneQuickと呼ばれるチャリティーイベントを行っていて2015年1月のイベントでは150万ドル以上もの寄付を集めたとのこと! 大規模ですね!

基本的に電子ゲームってのは自分で遊ぶもの。開発者としても「他人のプレイ動画を見て楽しむ」なんてのは重要視してないでしょう。

だけど、知識と技術をフル活用したスーパープレイを見るのも楽しいもんです。スポーツの試合を見ている感覚に近いと言えば分かりやすいでしょうか。

人間の限界に挑む!

このRTAというもの、知識・技術・体力をフル活用して行うものであり電子ゲームの遊びとはいえ、ものすごいハイレベル。

まず、知識。ゲームの最速クリアを目指すには、そのゲームを知りつくす必要が。ルールによりますがバグ技・裏技が利用できるゲームも多いので、徹底的に調べつくして最速クリアに役立つテクニックを探していきます。

自分の知らないような謎のテクニックが大量に登場する、それがRTAの楽しさの1つ!

「チャート」と呼ばれる行動計画の作製にも、深い知識が必要。どのような順番で行動するのが最速なのか? というのを考えるわけですね。

アイテムの配置・イベントの内容・マップの構造などを知り尽くしてこそ、最適なチャートが作れる! そもそもRTAのプレイの前には、長い研究時間があるわけで。RTAプレイヤーはゲームの研究者でもある!

次に、技術。バグ技を見つけ最適なチャートを作ったとしても、それが実行できなければ意味がありません。ゲームによっては0.1秒単位の精密な操作が要求されることも!

どうしても運ゲー(結果が運によって決まる状況)が避けられないなら、その場の結果に合わせて適切に操作していく必要も。

知識が同じなら、後は操作の正確さが速さを決めるもの。操作ミスによって記録が台無しになることも珍しくありません……

そして、体力。RTAは現実の時間を基準にします。なので、ゲームによっては5時間以上の連続プレイになることも普通にあります!

セーブして一時休憩ってのは出来ない! しかも、最速プレイを狙って神経を集中させながら5時間以上のプレイとなると、ものすごく疲れるはず。

いちいちチャートをゆっくり見ている暇も無かったりするので、5時間分のチャートを覚える。5時間の間、0.1秒単位のテクニックをミスなく実行していく。リアルタイムの連続プレイだからこその苦労が色々とあるんですね~。

TASとの違い

さて、ゲームの最速クリアを目指すものとしてはRTAの他に「TAS」というものがあります。これはTool-Assisted Speedrun(ツール・アシステッド・スピードラン)の略。

これは様々なツールを使って、理論値としての最速クリアを目指すもの。一応、ツールを使うと言ってもデータの改造などはしませんよ!

セーブ・ロードを細かく繰り返し、成功した場合のデータを保存。これによって失敗を無視して最適パターンのみをつなげていくというのが基本的な作製法。

つまり、RTAと違ってTASにミスはありませんし運ゲーもありません。長い時間を掛けてセーブ・ロードを繰り返して少しずつ作っていくので、当然だけどリアルタイムのプレイでもない。

「ゲームの最速クリアを目指す」という部分だけで見れば、TASの方が速いです。リアルタイムかつ人間の力だけでプレイするより、長い時間をかけてツールも利用した方が速くなるのは当たり前。

まぁ「ゲームの最速クリア」を追求した結果、外部ツールまで導入した特殊な分野がTASだと言えるでしょう。

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RTAの魅力

TASの方がRTAよりも速い、じゃあRTAには魅力が無いのか? それは違う! RTAには独自の魅力があるのです。

①人間なのでミスがある。ミスを前提にしたプレイの面白さ

TASと違って、RTAにはミスがあります。何時間も連続プレイしていれば、どうしてもミスが出ます。それこそがRTAの魅力の1つ。

リアルタイムのプレイですから、ミスしたときは「最初からやり直す」「記録は悪くなるが、そのまま続行」の2択。そのまま続行するなら、いかにミスから高速で立て直すかがポイントに。

ミスからの立て直し、これが見てて面白い。とっさの判断力・操作技術が試されます。RTAの上手さというのは「できるだけミスをしない」ことに加え、「ミスっても立ち直りが早い」ことも重要。

チャート(行動計画)もミスしたパターンも考慮に入れて作られます。TASのチャートは理論値を追求した1本道ですが、RTAのチャートはミスなども前提にして複数パターンが用意されているのです。ミスからの立ち直り、これがRTAの魅力

②リアルタイムの挑戦。生放送との相性の良さ。

RTAはリアルタイムの挑戦。始めてから終わるまで、実際に人間がプレイしているわけで。これもRTAの大きな魅力。

つまり、生放送と非常に相性がいい。リアルタイムで世界記録への挑戦が見れたり。↑のミスの存在と相まって「世界記録は出るのか出ないのか!?」「うお、ミスった!」などなど、プレイヤーと一緒になってハラハラドキドキすることが可能!

TASは長い時間をかけた作られた電子データなので、リアルタイム性は全く無し。ここは大きく違います。

③TASはアウト。RTAは健全

TASというのは「ゲームのデータをパソコンに移し、その中でツールを使って最速プレイを目指す」というもの。

ゲームのデータをコピーして移動させているので、法律的にはアウト。古いゲームが対象となることが多いんで、裁判とかには基本的になりませんが。

対して、RTAは普通にゲーム機で人間がプレイしているだけ。何も問題なし! まぁ、そもそも「ゲームのプレイ動画を配信する」のが著作権的にはアウトではありますが……

最近では企業側も宣伝になると知って動画配信を許可したりしてるんで、そういう場合ならRTAは全く問題なし。

これはRTAの魅力というよりTASの問題点かもしれませんが、取りあえずRTAがTASに勝っている部分ではあるでしょう。

まとめると、①人間なのでミスがある。ミスを前提にしたプレイの面白さ②リアルタイムの挑戦。生放送との相性の良さ。③TASは違法。RTAは健全

この3つの点によって、「ゲームの最速クリアを目指す」という方向性は同じであり、なおかつ記録そのものではTASに劣っていても、RTAには独自の魅力があるのです!

まとめ

・ゲームの最速クリアを目指す! 最速クリアはロマン!

・リアルタイムの1発勝負

・現在では中々に人気が。特に、動画サイトと相性がいい

・知識、技術、体力のすべてが必要!

・RTAの魅力は、①人間なのでミスがある。ミスを前提にしたプレイの面白さ②リアルタイムの挑戦。生放送との相性の良さ。③TASはアウト。RTAは健全

 

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