『ロストテクノロジー』 再現できない技術のロマンともったいなさ

技術ってのは積み重なりながら発展していくもの。だけど、意外と途中で消えてしまう技術もある。今の伝統工芸なども継承されずに消えてしまうかも!?


↑今では再現不能の曜変天目茶碗(ようへんてんもくちゃわん)

というわけで、今回のテーマは「ロストテクノロジー」。過去に使用されていたのに、今となっては再現できない技術のことですね。英語だとlost technology

技術は、意外とロストする

新技術というのは一度発見されると、しっかりと記録され未来永劫伝えられていく。そんな風に思いません?

しかし、現実では意外とロスト(消失)してしまう技術ってあるんですよね。歴史の途中で伝えられなくなり記録も残っていない、そんな技術やら技法が意外と。

失われた技術……ロマンであり、もったいない話。現代人が作れないものを昔の人が作っていた! とても素晴らしいロマンでしょう。しかし、誰かが発見した技術が歴史の中で忘れ去られてしまったわけで、それは悲しくもったいないような……

オーパーツとは違う!

時々混同されていますが、オーパーツ≠ロストテクノロジーですからね!

オーパーツは、その時代や地域の技術力では全く説明ができない・作れるはずがないとされる工芸品などのこと。オカルト・宇宙人・超古代文明なんかとも関係の深い言葉。

これに対してロストテクノロジーは、単純に現代では再現できないだけの技術・技法。別に超古代文明とかSFとかそんな話じゃなく、途中で方法が分からなくなっただけ。

昔の技術力でも普通に説明できますが、正確かつ詳細な方法が伝わってない。昔の人にとっては一般的なことでも、方法が分からないと再現できないんですよ。

ロストテクノロジーの例

ここからはロストテクノロジーの例をいくつか紹介。なお、テクノロジーは正確に言えば「科学技術」であって個人的な技法は含みませんが、ここでは細かい区別はしていないことだけ留意ください。

ダマスカス鋼

(この記事の画像は、すべてウィキペディアより)

複雑な文様が綺麗ですねぇ。ダマスカス鋼は紀元前6世紀の古代インドで発明された金属。シリアのダマスカスという都市で刀剣に加工されていたことで有名。

1750年ごろに技術が途絶えたとされ、現在でも正確な再現はされていません。ロストテクノロジーの代表格だと言えるでしょう。

もっとも、再現の研究も進めらていて、かなり近いものは作られているよう。ロストテクノロジーってのはロマンですが、失われた技術を復活させるのもロマンでしょう!

↓こちらは、かなり再現率の高いダマスカス鋼

日本の古刀

日本刀は時代によって大きく2種類に分けられます。江戸時代以降に作られた新刀と、それより古い時代の古刀。そして、古刀の作り方については分かっていないことも多くロストテクノロジーになっています。

↓古刀の短刀


現在でも日本刀というのは作られていますが、それは新刀の製法をベースにしてるんですよ。しかし、古刀についても再現研究は行われているよう。やはり失われた技術があると復活させたくなりますもんね(笑)

超大型の大砲

近代に入ってからの技術でも、意外とロストテクノロジーになったりするんですよね~。戦艦大和などの口径が30cm以上の巨大砲は現代日本だと作れないとのこと。

このような大砲は要塞や戦艦の主砲であって、それらが不必要になった第二次大戦後に巨大砲の製造技術も不必要に。

もちろん技術は今の方が進んでますから本気になって再現しようと思えば可能なんでしょうが、とりあえず詳細な製作技術は伝わってないのです。

ピラミッド

少し方向性が違いますが、ピラミッドの作り方もロストテクノロジーだと言えるのでは? どんな方法で作ったのか正確には分かってませんからね。

これまた、現代の技術と金をつぎ込みまくれば再現できないわけではないでしょう。しかし大型機械も無しに、これだけの岩を用意して正確に積み上げる技術は伝わっていません。

ピラミッドに限らず古代の大型建造物の作り方は分かってないことも色々。こういうのもロストテクノロジーの一種だと思いますね。

ピラミッドの形状の変化と、建設の謎
古代の建築物といっても色々とありますが、その中でも超有名でしょう! 今でも謎が多いのも魅力の1つかも?

ストラディバリウス

個人的な技法でも、後世に伝わってないものが多くあったりします。

例えばバイオリンのストラディバリウス。超高額の楽器として有名ですよね。これらのバイオリンは「アントニオ・ストラディバリ」という職人が作ったのですが、その方法は他の人に伝えられませんでした。

アントニオ・ストラディバリが死んでしまうと、ストラディバリウスの作り方は失われたしまった。現在でも再現研究が続いてますが正確な制作法は分かっていません。素晴らしい楽器を作る方法が失われたなんて、もったいない話では。

まぁ、ストラディバリウスについては、その希少性・謎の多さが人気の理由とも言えるので制作技術が広く知られていたら今みたいな超高額になってないでしょうが(笑)

こんな感じで、個人の超絶技巧も後世に伝わってないことも。芸術家にも色々といますよ。もったないというか、悲しいというか。素晴らしい技術を身に付けた人は、しっかり伝えてほしいものです! そうすれば後世の人間も、その技術を楽しめますから。

伝統工芸もロスト寸前!?

さて、今までは「過去のロストテクノロジーと、その再現」ということを紹介してきました。しかし、技術が失われるってのは過去だけの問題じゃないんですよ。実はロストテクノロジーは現在進行形の話題。

具体的に言えば、伝統工芸。後継者不足で消えかかっている伝統工芸ってのは多くあります。みなさんもニュースなどで聞いたりするでしょう。

↓例えば、石川県における琴の製作は後継者不足でロストしかかってるとか!


こういった伝統工芸が消えてしまうと、それはロストテクノロジーになりますよね。現在進行形で消えかかっている技術がある。

これはもったいない話。せっかくの技術が伝えられずに消えてしまうわけで。そして、未来の人も残念だと思うでしょう。過去のロストテクノロジーを私たちがもったいないと思うように。

ある程度は消えてしまう技術があるのも当然の結果だけど、やっぱりできるだけ多くの技術が未来に残る方がいいですよね!

まとめ

・技術は、意外と後世に伝えられずにロストしたりする

・現代人が作れないものを昔の人が作っていた、ロマン!

・オーパーツとは違う。当時の技術的に簡単なことでも、方法が分からないと再現ができないだけ

・ロストした技術があったら、復活させたくなるもの(笑)

・ロストテクノロジーは現在進行形の話。具体的には伝統工芸とか。

・ある程度は消えてしまう技術があるのも当然の結果だけど、できるだけ多くの技術が未来に残る方がいいよね!

 

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