「かつおぶし」って不思議な食材。味に対する変態的なこだわりを感じる!

改めて見ると、すごい利用法ですよね。乾燥させて、削って、だしを取る。手間かかってますよ。


(この記事の画像は、全てウィキペディアより)

というわけで、今回のテーマは「かつおぶし」。魚のカツオを乾燥させた後に削って薄くしたものですね。英語だとdried‐bonito shavings(bonitoがカツオ)、または直接にkatsuobushiと言っても通じたりするみたい。

最近は海外でもかつおぶしの知名度が上昇中。日本の企業がヨーロッパで現地生産などもしているとのこと。

美食のための、不思議な食材

日本の料理には欠かせない食材、かつおぶし。料理の上に直接もって食べても香ばしさがあっておいしいもの。さらに、なんといってもかつおだしの元として大活躍ですよね!

あのうま味、最高ですよ。幸せになります。だしと言えば昆布だしとカツオだし、日本料理の基本中の基本。

しかし、改めてみると不思議な食材では。ぱっさぱさの茶色い破片。何の知識もなかったら「木の削りカスかな?」とか思っちゃいそう。なんだか、おいしくなさそうな見た目ですよ(笑) 魚の身だとは分かりません。

カツオを熱と煙で乾燥させまくって、削る。冷静に考えると変な食べ物。思いついた人は天才じゃないですか?


これが、最終的には

こうなるわけですよ? 原型が残ってないですよね(笑)

しかも、「だしを取る」ってのも不思議な利用法でしょう。かつおぶしを直接に食べるなら分かりますが、だしを取るのがメインだったりするんですよ?

もちろん、日本以外にもだしを使う文化は世界中にありますが、だしを取るためだけにここまで加工するってのは独特では。

最終的に口に入れるのはかつおぶしですらなく、だしだけ。カツオの干物を直接に食べるなら、まだ分かりやすいですけどねぇ。カツオの身を食べるのではなく、カツオの味を楽しんでいると言った方がいいかも?

お湯の中にかつおぶしをたっぷり入れて2分ぐらいしたら取り出して捨てる。もったいないというか、不思議な動きというか……そう思いません? まぁ、ここまで贅沢な使い方をするのは料亭ぐらいなもんでしょうけど(笑)

今となっては当たり前ですけど、かつおぶしって不思議な食材で変な使い方するもの。美食のための変態的なこだわりを感じます(笑) 人間の美食への探求心はすごい。

かつおぶしの製法

かつおぶしといっても実は複数の種類があり、カツオを茹で干したのみの生利節(なまりぶし)、それを燻製にしたさつま節(荒節とも)、荒節にカビを付けることにより水分を抜きながら熟成させる工程を繰り返した本節(枯節・本枯節・仕上げ節とも)の大きくいって3種類。

次に、かつおぶしの製法をウィキペディアから引用してみます。

  1. 生切り – カツオを解体する。頭部、内臓を取り除き、三枚におろして形を整える。

  2. 釜立て – 籠に入れて、釜で100分前後煮る。沸騰すると身が傷つくので、煮立たせないように慎重な温度管理を要する(現在は多くが自動化されている)。副産物の煮汁は風味調味料の原材料に使われる。

  3. 骨抜き – 取り出した後に冷まし、水中もしくはそのままカツオの鱗を剥ぎ、脂肪や骨の除去を行う。この段階ではまだ柔らかく、生利節(生節とも)としてそのまま食材に使うことができる。

  4. 焙乾 – 身に傷があれば、余った頭部や中落ちの身をペースト状にしてすり込み、補修した後、燻蒸して乾燥させる。ナラやシイなどの木を用いる。必要に応じて幾度か繰り返す。この行程を途中まで行った物が「さつま節」、終えた物が「荒節」で、荒節はいわゆる「花かつお」の原料となる。

  5. 天日干しカビ付け – 表面を削って汚れを除いて(裸節)から、水分を落とし、天日干しで乾燥させる。その後純粋培養したカツオブシカビを噴霧し、閉め切った室に入れ、カビを繁殖させ熟成させる。このカビによって身のタンパク質が分解され、うま味成分のイノシン酸やビタミン類が生成される。

  6. カビが繁殖したらこれを削り落とし、5の行程を繰り返す。

う~ん、手間かかってますねぇ。人間は美食のためには労力を惜しまない! 完成までの期間はさつま節が1週間程度、荒節が1か月程度、枯節が数か月以上とのこと。本枯節では2年以上の長期熟成のものもあるそうですよ! 手間かかってますわ。


↑乾燥が進むと、魚というより木に近い質感に!

歴史

まず、カツオは縄文時代には食べられていたそう。古くから日本人はカツオを食べてきた。

5世紀頃には干しカツオが作られていましたが、これは干物に近いものだったよう。カツオの干物、これは思いつきやすいのでは。

飛鳥時代の701年には大宝律令・賦役令により献納品として指定されていて、すでに干したカツオの評価が高かったことが分かります。

製法によって「堅魚」「煮堅魚」「堅魚煎汁」などに分類されていて、細かい違いにまで注目されていたことも読み取れるでしょう。

現在のかつおぶしに比較的近いものが出現するのは室町時代。1489年のものとされる『四条流庖丁書』の中に「花鰹」の文字があり、これはカツオ産品を削ったものと考えられています。削って作るわけですから単なる干物ではなく硬いものとなっていた。

ただし、室町時代のものは煙を使った燻製ではなかったとのこと。私たちがよく知るかつおぶしが完成するのは江戸時代に入ってから。まず、現在の和歌山県の地域で甚太郎という人物が燻製で魚肉中の水分を除去する燻乾法(別名焙乾法)を考案し、現在の荒節に近いものが作られるように。

次に、カビの発生に悩まされていた土佐で、逆にカビを利用して乾燥させる方法が考案されます。ピンチをチャンスに変える逆転の発想!

カビの有効利用を試してみた人、天才的では? どうやって発見したんでしょう。カビが付いたやつを捨てるのがもったいなくて食べてみたらおいしかったんでしょうか(笑)

この改良土佐節は長期保存にも耐えることができたばかりか味もよいと評判を呼ぶことに。ここで今のかつおぶしが完成する!

ただし、カビは当初自然発生させていましたが、昭和以降は純粋培養したカツオブシカビ(コウジカビの一種)を噴霧することで、完成までの日数短縮と好ましくないカビが発生する問題の回避を行なうのが主流になっているとのこと。

今のかつおぶしは先人たちの試行錯誤と改良によって作られたものなんですねぇ。簡単に手に入るかつおぶしにも、人間の知恵と工夫がつまっている。気軽においしいかつおだしを楽しめるのも、昔の人たちのおかげ。感謝感謝。

そして、現代では日本食のひろがりと共に海外での利用も増えています。しかし、燻製にする際のこげに発がん性があると言われたりカビの利用が認められなかったり、様々な規制の壁もあるみたい。

かつおぶしという当たり前の食材も、改めて見ると不思議なもので複雑な歴史があったり。私たちの食生活・食文化の中には多くの不思議なものが! 当たり前だと思っていることを見直しているのも面白い。

まとめ

・かつおだしのうま味、最高。幸せになる。

・しかし、改めてみると不思議な食材では。カツオの原型が残ってない(笑) 美食のための変態的なこだわりを感じる

・しかも「だしを取る」ってのも不思議な利用法。干物を直接に食べるなら、まだ分かりやすいけど……

・私たちの食生活、食文化の中には多くの不思議なものが!

 

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