民主主義の本質とは何か? ~多数派のためのシステム~

最近、民主主義そのものが注目されていますよね。その主な目的と問題点を考えてみますよ~!

民主主義

本題に入る前に、民主主義についての基本をおさらいしておきます。まず、民主主義についてざっくりというと「自分たちのことについてみんなで議論し合って決めるシステム」。

一部の人が権力を独占して好き勝手するのではなく、みんなで決めましょってこと。

ちなみに、誤解されやすいけど「民主主義=多数決」ではありません。みんなで議論して決める場合、どうしても最終的に多数決になってしまうだけ。全員が納得する結論が出るまで議論するのが理想ですが、現実的には不可能なので。

民主主義が最初に生まれたのは古代ギリシャ文明だと言われています。日本の民主主義は英語の「democracy(デモクラシー)」を訳したもの。

さらに、その語源は古代ギリシャ語の「dēmokratía(デーモクラティアー)」であり直訳すれば「民衆支配」的な意味。

民衆こそが国と民の支配者であり自分たちのことは自分たちで決める、そういう考え方。しかし、歴史的には王さまや貴族が民衆を支配する時代が世界中で長く続きました。

このような考え方が世界中に広がったのは1789年のフランス革命がきっかけだとされています。この革命によって王族の支配は破壊され、民衆が自分たちで国と国民のことを決めていくように。

そして、フランス革命を出発点に民主主義はヨーロッパに広がり、ヨーロッパから世界中に広がって現代の社会になるのです。

本質は何か?

さて、本題に入っていきましょう。↑でフランス革命によって王族の支配が破壊されて民主主義が始まったと書きましたが、どうしてフランス革命は起きたのでしょうか? なぜ、民衆は王族の支配を破壊しようとしたのか。

それは多数派の民衆が、ごく少数の王族によって支配されている状態が嫌だったからでしょう!

少数の権力者の生活のために、なぜ多くの民衆が苦しまなければいけないのか? 人数では民衆の方が多いのに、なぜ少数の権力者が全てを決めてしまうのか? そういった気持ちこそが革命の原動力。

ここに民主主義の本質があると私は考えます。つまり、民主主義とは「少数派の人間が多数派の人間を支配することを防ぐ」ことじゃないかと

多数派が、少数派から身を守る!

歴史上、少数の支配者が多数派である農民・市民を支配する構造が長く続きました。人数的には非常に少ない王や貴族が国の全てを支配していた。

こういった構造に反発して登場してきたのが現代の民主主義でしょう。多数派である一般市民こそが国の支配者であるべきだ、そういった考え方。

多数派を支配しようとする少数派を止める、それが民主主義の本質だと思いますよ。王や貴族から民衆を守る。独裁者から民衆を守る。それが民主主義。

みんなで話し合うことにより多数派と少数派の意見を確認し合う。そして少数派の意見を聞きつつも、まとまらない時は多数派の意見を採用する。これによって少数派が多数派を支配することを防げます。

妥協と、多数決の問題

実際には一般市民が直接に議論し合っていると効率が悪すぎ。そこで妥協案として自治体の人間・政治家などに権力を与えるピラミッド型の組織が作られることに。

しかし、こういった人々も「民衆の代表」として選ばれているわけで、王や貴族とは根本的に立場が違います。

また、上手く多数派の意見を採用するのも難しかったりも。例えばA・B・Cという3つの意見があったとして、Aを選んだ人が40人・Bを選んだ人が30人、Cを選んだ人が30人だとします。

多数決で行けば1番人数が多くの人が選んだAが採用されます。しかし、見方によっては「Aを選ばなかった人が60人もいて、こちらの方が数が多い」とも言えますよね? 多数決をしても不満が出てくる場合は普通にあるわけで。

ここらへんが民主主義の問題ですね。

多数派意見の尊重、少数意見の尊重

民主主義の重要な原則として「少数意見の尊重」というものがあります。どんな少数派の意見も自由に発信できるべきだ、多数決で勝った多数派が負けた方の少数意見を差別弾圧してはならない。そういう話であり、現代の民主主義の重要なルール。

少数派の意見だからといって、間違っているわけじゃないので。多数決は単純に人数の問題。善悪でも正否でもない。そこは気を付けないといけません。

しかし、民主主義の本質は「多数派意見の尊重」だと私は考えます。より多くの人が支持している意見こそが尊重されるべきでしょう。多数派意見の尊重が最も重要であり、その次に少数意見の尊重が来る。

少数意見を尊重するのは重要だけど、そのせいで多数派の意見がないがしろにされては民主主義に反します。民主主義の本質は「少数派の人間が多数派の人間を支配することを防ぐ」であり、まずは多数派を守るものでは。

まとめ

・民主主義とは「自分たちのことについてみんなで議論し合って決めるシステム」。

・民主主義の本質は「少数派の人間が多数派の人間を支配することを防ぐ」ことでは? 昔は少数の王族が、多くの民衆を支配していた

・重要な原則として「少数意見の尊重」がある。少数派の意見だからといって、間違っているわけではない。

・しかし、まず優先されるべきは「多数派意見の尊重」だと思う。

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