人間の悲しさは『死』を認識してしまったこと!

「そのうち自分は死んでしまう」という問題を認識しているくせに、死なない方法を見つけられない。これこそが人間の不幸ですよね~


画像はウィキペディアより

というわけで、今回のテーマは「死を理解したことが、人間の悲しさの原因である」。問題があることを分かっているのに解決策は見つけられない。困った状況でしょう。

人間は死を理解してしまった

「いつか自分は死んでしまう。無限には生きられない」、これは恐怖ですよね。どれだけ無限に生きたいと思っても絶対に死んでしまう。いわゆる「自分」というものが終わってしまう時が来る。基本的には怖くて悲しいこと。

さて、人間は「自分自身の死」というものを理解してしまいました。ここがポイントです。どちからと言えば「自分自身の死」というよりも、「自分自身の死を理解している」ということが恐怖の原因でしょう。

私も小さかった頃に「自分もいつか死ぬ」ということに気づいて非常に怖かった思い出があります。まぁ今でも怖いんですが……

逆に言えば、死を理解していないなら死に恐怖することも無いのでは。例えば、虫なんかはどうでしょうか。虫にも「痛み」とか「苦しみ」の感覚はあるかもしれませんが、「死」を理解しているとは考えられません。

彼らはよく分からないままに死んでいくのであり、「死にたくない!」とは思ってないはず(笑)

基本的に、現代の研究では人間以外の生き物について「死を理解している」という結果は出ていません。少なくとも私の知っている限りでは。人間だけが死を理解してしまった。他の生き物だって死にますが「死ぬのが怖い」とは思わない。

だって、彼らは「死」を理解していませんからね。「痛いのは嫌!」「お腹が減って苦しい」とか色々と感じているだろうけど、「死にたくない」「死んだ後はどうなるのか?」なんてことは思ってない。

その点、人間は困った状況ですよ。死を理解しているくせに、死を回避できないので。死を理解することで不死になれるならいいんですが(笑) 問題があることは理解できるのに、問題を回避することはできない。これは悲しい。

倒産すると分かっていても、倒産しない方法がない。事故が起きると分かっていても、電車から降りる方法がない。そんな感じの状況では?

まぁ、人間は理解してしまった「死」を回避するために不老不死を探してみたり医療技術を発展させてきたわけですが、少なくとも現時点では死を回避できていません。

「魂」の発明と、神話・宗教

自分自身の死を回避することはできない、だけど死ぬのは怖い。そこで生み出されたのが「魂」および「死後の世界」というアイディアでしょう!

自分には魂というものがあって、肉体が死んでも魂が残る。魂は死後の世界で活動を続け、自分という意識が消えない。そういう考え方ですよね。

つまり、「肉体的な死」と「魂的な死(=自分自身の消滅)」を別々なものだと考えてしまった!

なんというか、かなり言い訳っぽい(笑) 死ぬことは回避できてないし、実際に魂があるかどうかも分からない。

でも「死んでもいいじゃないか。魂は残る! 自分は消えない!」と死への恐怖を減らすことには成功しました。ある意味では史上最高のアイディアかも知れません。

そして、魂・死後の世界というアイディアから発展して「神話」「宗教」というものが出来あがってくる。特に宗教は直接的に死後の世界を説明し、死への恐怖を減らすことを目的にしていると言えるのでは。教えを守れば、死んだ後は魂の幸せな生活が待っている。

……宗教を信じさせる理由として「地獄」なんて作ったせいで、再び死への恐怖を高めちゃったのはあれですけど(笑)

肉体が死んでも魂は残るから自分は消えないけど、地獄に落ちたら意味がない。「死んだらどうなるんだろう?」という恐怖から、「死んだら地獄に落ちてしまうのか?」という恐怖に変わっただけ。結局、死ぬのは怖いっていう。

 

私は宗教も死後の世界も信じてません。理由は↓の記事で

私が科学という宗教を信じる4つの理由
みなさん、何を信じていますか? どんな理由で信じていますか?

死の恐怖が文明を発達させた

死への恐怖が宗教を作り、死への恐怖が医療を生み出した。医療以外の技術も、基本的には生活を向上させる=死亡率を下げるための技術だと言えるでしょう。例えば、農業だって飢え死にしないために安定した食料を作りだす技術。

死の恐怖が文明を発達させてきた、そう言えるんじゃないでしょうか。人間が他の生き物よりも高い文明を持っているのは死を理解したから。死を理解しないと、死なないために生活を向上させていく努力をしないでしょうし。

でも、どれだけ技術を進歩させても、結局は死から逃げ切れない。自分が死ぬという問題があることが分かっても、その問題を解決できない。困ったもんですよ。

他の生き物は「死」を理解していない(はず)。死の恐怖は人間だけのものであり、人間だけの悲しさでしょう。

まとめ

・自分自身の死を「理解している」ことが恐怖の原因。逆に言えば、死を理解してないなら恐怖することも無いはず。

・自分自身の死を回避することはできない、だけど死ぬのは怖い。

・そこで生み出されたのが「魂」および「死後の世界」という発想、ある意味では史上最高のアイディアかも

・特に、宗教は直接的に死後の世界を説明し、死への恐怖を減らすことを目的にしていると言えるのでは。

・多くの工夫は死なないための努力。死の恐怖が文明を発達させてきた

 

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昔から芸術の題材としても死は注目されてきました

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