星座の名前と歴史 ~人の想像力が作りだした形~

ロマンチックでファンタジー! だけど、知識があるからこそ見えてくるものですよね~。

(この記事の画像は全て、ウィキペディアより)

というわけで、今回のテーマは「星座」。複数の星の配置に、そこから連想した名前を付けた物ですね。英語で言えばconstellation

想像力で作られるもの

現実では天体観測、または占いで有名では。天体観測では夜空の地図として利用されていますし、星座占いは多くの人が知っていますね!

しかし、人間の想像力ってすごいですよねー。星座とか~座なんて言っても、絵に描いたようにはっきりとそう見えるわけでありません

「あ、あれが~座だよ!」とか言われても、詳しくないと「ん~? どれが……?」ってなりますよね。少なくとも私はそう(笑)

星座の写真を投下。これはオリオン座、狩人の姿らしいですよ

こちらは、いて座
弓を持っているケンタウロス

うーむ……やっぱり、見ただけではっきり分かるものではない。人間の想像力が、そこに形と意味を与えて星座を作り出しているわけで!

現在、星座は88個あるとされています。誰が決めたのか? というと、国際天文学連合が1922年に定めました。

意外と、しっかり決まってるんですねぇ。素人が勝手に星座を作ったりしても認めてもらえないでしょう。まぁ、この場合の「星座」は天文学の話なので当然と言えば当然かもしれませんが。

逆に言えば、天文学に関係ない個人レベルの話なら自由に星座を作ってもいいってことでは(笑)

夜空を見上げて、星の並びが何の形に見えるか想像力を膨らませてみるのも楽しいでしょうね。昔の人はそうやって星座を作ったわけですし。

星座の一覧

表はウィキペディアから引用です~。(一部改変)

星座英語起源意味最も明るい恒星
アンドロメダ座Andromeda古代(プトレマイオス)アンドロメダー(神話の人物)アンドロメダ座α星
ポンプ座Antlia1763年、ラカーユ真空ポンプポンプ座α星
ふうちょう座Apus1603年、ウラノメトリア、ケイセルとデ・ハウトマンが考案極楽鳥ふうちょう座α星
みずがめ座Aquarius古代(プトレマイオス)水瓶みずがめ座β星
わし座Aquila古代(プトレマイオス)ワシアルタイル
さいだん座Ara古代(プトレマイオス)祭壇さいだん座β星
おひつじ座Aries古代(プトレマイオス)ヒツジおひつじ座α星
ぎょしゃ座Auriga古代(プトレマイオス)御者カペラ
うしかい座Bootes古代(プトレマイオス)牛飼いアークトゥルス
ちょうこくぐ座Caelum1763年、ラカーユ彫刻刀ちょうこくぐ座α星
きりん座Camelopardalis1613年、プランシウスキリンきりん座β星
かに座Cancer古代(プトレマイオス)カニかに座β星
りょうけん座Canes Venatici1690年、Firmamentum Sobiescianum、ヘヴェリウス猟犬りょうけん座α星
おおいぬ座Canis Major古代(プトレマイオス)大きいイヌシリウス
こいぬ座Canis Minor古代(プトレマイオス)小さいイヌプロキオン
やぎ座Capricomus古代(プトレマイオス)ヤギやぎ座δ星
りゅうこつ座Carina1763年、ラカーユ、アルゴ座から分割船の竜骨カノープス
カシオペヤ座Cassiopeia古代(プトレマイオス)カッシオペイア(神話の人物)カシオペヤ座α星
ケンタウルス座Centaurus古代(プトレマイオス)ケンタウロスケンタウルス座α星
ケフェウス座Cepheus古代(プトレマイオス)ケーペウス(神話の人物)ケフェウス座α星
くじら座Cetus古代(プトレマイオス)海の怪物(後にクジラ)デネブ・カイトス
カメレオン座Chamaeleon1603年、ウラノメトリア、ケイセルとデ・ハウトマンが考案カメレオンカメレオン座α星
コンパス座Circinus1763年、ラカーユ製図用のコンパスコンパス座α星
はと座Columba1592年、プランシウス、おおいぬ座から分割ノアのハトはと座α星
かみのけ座Comae Berenices1603、ウラノメトリア、カスパル・ヴォペルが設定、しし座から分割ベレニケ2世の髪の毛かみのけ座β星
みなみのかんむり座Coronae Australis古代(プトレマイオス)南の冠みなみのかんむり座α星
かんむり座Coronae Borealis古代(プトレマイオス)北の冠かんむり座α星
からす座Corvus古代(プトレマイオス)カラスからす座γ星
コップ座Crater古代(プトレマイオス)コップコップ座δ星
みなみじゅうじ座Crux1613年、プランシウス、ケンタウルス座から分割南の十字みなみじゅうじ座α星
はくちょう座Cygnus古代(プトレマイオス)ハクチョウデネブ
いるか座Delphinus古代(プトレマイオス)イルカいるか座β星
かじき座Dorado1603年、ウラノメトリア、ケイセルとデ・ハウトマンが考案キンギョかじき座α星
りゅう座Draco古代(プトレマイオス)りゅう座γ星
こうま座Equuleus古代(プトレマイオス)仔ウマこうま座α星
エリダヌス座Eridanus古代(プトレマイオス)エリダノス川(神話)アケルナル
ろ座Fornax1763年、ラカーユろ座α星
ふたご座Gemini古代(プトレマイオス)双子(神話の人物)ポルックス
つる座Grus1603年、ウラノメトリア、ケイセルとデ・ハウトマンが考案、みなみのうお座から分割ツルつる座α星
ヘルクレス座Hercules古代(プトレマイオス)ヘーラクレース(神話の人物)ヘルクレス座β星
とけい座Horologium1763年、ラカーユ振り子時計とけい座α星
うみへび座Hydra古代(プトレマイオス)ヒュドラー(神話の生物)アルファルド
みずへび座Hydrus1603年、ウラノメトリア小さいウミヘビみずへび座β星
インディアン座Indus1603年、ウラノメトリア、ケイセルとデ・ハウトマンが考案インディアンインディアン座α星
とかげ座Lacerta1690年、Firmamentum Sobiescianum、ヘヴェリウストカゲとかげ座α星
しし座Leo古代(プトレマイオス)ライオンレグルス
こじし座Leo Minor1690年、Firmamentum Sobiescianum、ヘヴェリウス小さいライオンこじし座46番星
うさぎ座Lepus古代(プトレマイオス)ウサギうさぎ座α星
てんびん座Libra古代(プトレマイオス)天秤てんびん座β星
おおかみ座Lupus古代(プトレマイオス)オオカミおおかみ座α星
やまねこ座Lynx1690年、Firmamentum Sobiescianum、ヘヴェリウスヤマネコやまねこ座α星
こと座Lyra古代(プトレマイオス)竪琴ベガ
テーブルさん座Mensa1763年、ラカーユテーブルマウンテンテーブルさん座α星
けんびきょう座Microscopium1763年、ラカーユ顕微鏡けんびきょう座γ星
いっかくじゅう座Monoceros1613年、プランシウスユニコーンいっかくじゅう座β星
はえ座Musca1603年、ウラノメトリア、ケイセルとデ・ハウトマンが考案ハエはえ座α星
じょうぎ座Norma1763年、ラカーユ定規じょうぎ座γ2
はちぶんぎ座Octans1763年、ラカーユ八分儀はちぶんぎ座ν星
へびつかい座Ophiuchus古代(プトレマイオス)蛇使いへびつかい座α星
オリオン座Orion古代(プトレマイオス)オーリーオーン(神話の人物)リゲル
くじゃく座Pavo1603年、ウラノメトリア、ケイセルとデ・ハウトマンが考案クジャクくじゃく座α星
ペガスス座Pegasus古代(プトレマイオス)ペーガソス(神話の生物)ペガスス座ε星
ペルセウス座Perseus古代(プトレマイオス)ペルセウス(神話の人物)ペルセウス座α星
ほうおう座Phoenix1603年、ウラノメトリア、ケイセルとデ・ハウトマンが考案フェニックスほうおう座α星
がか座Pictor1763年、ラカーユ画架がか座α星
うお座Pisces古代(プトレマイオス)うお座η星
みなみのうお座Piscis Austrinus古代(プトレマイオス)南の魚フォーマルハウト
とも座Puppis1763年、ラカーユ、アルゴ座から分割船尾とも座ζ星
らしんばん座Pyxis1763年、ラカーユ、アルゴ座から分割羅針盤らしんばん座α星
レチクル座Reticulum1763年、ラカーユレチクル座α星
や座Sagitta古代(プトレマイオス)や座γ星
いて座Sagittarius古代(プトレマイオス)射手いて座ε星
さそり座Scorpius古代(プトレマイオス)サソリアンタレス
ちょうこくしつ座Sculptor1763年、ラカーユ彫刻室ちょうこくしつ座α星
たて座Scutum1690年、Firmamentum Sobiescianum、ヘヴェリウスソビェスキの盾たて座α星
へび座Serpens古代(プトレマイオス)ヘビへび座α星
ろくぶんぎ座Sextans1690年、Firmamentum Sobiescianum、ヘヴェリウス六分儀ろくぶんぎ座α星
おうし座Taurus古代(プトレマイオス)牡ウシアルデバラン
ぼうえんきょう座Telescopium1763年、ラカーユ望遠鏡ぼうえんきょう座α星
さんかく座Triangulum古代(プトレマイオス)三角形さんかく座β星
みなみのさんかく座Triangulum Australe1603年、ウラノメトリア、ケイセルとデ・ハウトマンが考案南の三角形みなみのさんかく座α星
きょしちょう座Tucana1603年、ウラノメトリア、ケイセルとデ・ハウトマンが考案オオハシきょしちょう座α星
おおぐま座Ursa Major古代(プトレマイオス)大きいクマおおぐま座ε星
こぐま座Ursa Minor古代(プトレマイオス)小さいクマポラリス
ほ座Vela1763年、ラカーユ、アルゴ座から分割ほ座γ星
おとめ座Virgo古代(プトレマイオス)処女スピカ
とびうお座Volans1603年、ウラノメトリア、ケイセルとデ・ハウトマンが考案トビウオとびうお座γ星
こぎつね座Vulpecula1690年、Firmamentum Sobiescianum、ヘヴェリウスキツネこぎつね座α星

動物を中心に、色々な形があって面白い。星の形が何に見えるか、昔の人は想像力をふくらませまくったのでしょう!

黄道12星座

おひつじ座
おうし座
ふたご座
かに座
しし座
おとめ座
てんびん座
さそり座
いて座
やぎ座
みずがめ座
うお座

これらの星座は、黄道(地球から見た太陽の軌道)の中にある星座。

空の中でも太陽の通り道である黄道は重要視される領域であり、この12個の星座も特別扱いされることが多くあります。

12星座占いで有名! 実際には、へびつかい座も黄道の中にある星座であり13星座占いもあるそう。

アステリズム(asterism)

星座とは違いますが、アステリズム (星群とも呼ばれる)というのもあります。これは複数の明るい恒星が天球上に形作るパターンであり、星を線で結んで表現されることが多いですね。

例としては、
オリオンの三ツ星(オリオン座)
北斗七星(おおぐま座)
小北斗七星(こぐま座)
南斗六星(いて座)
北十字星(はくちょう座)
ペガススの大四辺形
ニセ十字
春の大曲線
春の大三角
春のダイヤモンド
夏の大三角
冬の大三角
冬のダイヤモンド
などがあります

星座の歴史

もちろん、昔から今の88個が決まっていた訳ではありません。星座の歴史は色々と説がありますが、一説によると始まりは紀元前5世紀ごろ

初めは古代エジプト文明が、星の配置に意味を持たせたとのこと。しかし、これは直接的には今の星座につながりません

エジプトからメソポタミア文明にこのアイディアが伝わり、こちらが今の星座の元になったと言われています

ここから、さらに古代ギリシア文明に伝わります。ギリシャの星座は有名ですよね! 特徴はなんといっても「星座に物語がついていること」。単純にそう見えるってだけでなく、なぜそうなったか? まで考えてあって面白い

例えば、ヘルクレス座には

「勇者ヘラクレス(ヘルクレス座)は、大神ゼウスが王女アルクメーネーとの間にもうけた子で、王になる予定であったが、例によってゼウスの妻の女神ヘーラーの横槍が入り、王になれなかった。

勇者でありながら、その後もヘラに生活の邪魔をされ失敗続きだったが、12の冒険を成し遂げ、神となり星座の仲間入りをした。」

という物語が。古代ギリシャの人々、ロマンチストですね~!

紀元前2世紀には古代ローマ文明のプトレマイオスという人がトレミーの48星座を決定。これが16世紀まで変わらない西洋の基準になりました。↑の表で見ても、プトレマイオスさんが決めた星座が多いのが分かります。

逆に言えば、なぜ16世紀で変わったのか? これは大航海時代と地動説のせい。大航海時代で「あれ、地球の南には知らない星があるぞ?」、地動説が広がると「天動説時代の星座なんて古い! 考え直そう!」こんな感じで新しい星座が作られるように

星官と、星座以外の星空

ちなみに星座は西洋がルーツだけど、東洋にも星座的な物はあります。有名なのは古代中国がルーツの「星官」。英語だとChinese constellations。

日本も明治初期まではこちらの星官が主流でした。文明開化と共に星座がやってきたわけですね

星官では、夜空を「三垣」と「二十八宿」という合計31の領域に分割。二十八宿は黄道の領域を占め、西洋における黄道十二星座に近い概念だとされます。

ただし、西洋の星座が太陽の通り道を重要視したのに対し、二十八宿は月の通り道となっています。

二十八宿および、西洋の星座との対応関係をウィキペディアより引用します

四象宿
名前宿西洋との対応
東方青龍
角宿おとめ座
亢宿おとめ座
テイ宿てんびん座
房宿さそり座
心宿さそり座
尾宿さそり座
箕宿いて座
北方玄武
斗宿いて座
牛宿やぎ座
女宿みずがめ座
虚宿みずがめ座/こうま座
危宿みずがめ座/ペガスス座
室宿ペガスス座
壁宿ペガスス座/アンドロメダ座
西方白虎
奎宿アンドロメダ座/うお座
婁宿おひつじ座
胃宿おひつじ座
昴宿プレアデス星団
畢宿おうし座
觜宿オリオン座
参宿オリオン座
南方朱雀
井宿ふたご座
鬼宿かに座
柳宿うみへび座
星宿うみへび座
張宿うみへび座
翼宿コップ座/うみへび座
軫宿からす座

中国の星宿を代表に、東洋にも独自の星座的なものがありましたが、今となっては国際的に西洋の基準で統一されてるのは少し寂しい……

さらに言えば、アフリカの人々や北アメリカのネイティブインディアン、中南米の民族なんかも独自の星座的なものを持っていたはず。どんな星座があったのでしょうか、想像力が膨らみますね!

昔の世界ではそれぞれの地域にそれぞれの星座があり、みんな違う星空を見ていたわけで。

まぁ、天文学の研究をするときに国によって基準が違うと話が進まないのでしょうがないんですけど!

まとめ

・人間の想像力が、形と意味を与えて星座を作り出している!

・現在、星座は88個。国際天文学連合が1922年に定めた。

・西洋の星座の始まりは、一説によると紀元前5世紀ごろ。

・古代ギリシャの星座は物語がついていて面白い! ロマンチック!

・紀元前2世紀には古代ローマ文明のプトレマイオスという人がトレミーの48星座を決定。これが16世紀まで変わらない西洋の基準。

・東洋にも星座的な物はある。有名なのは古代中国がルーツの「星官」。

・今となっては西洋の基準で統一されてるのは少し寂しい……昔は、世界中に独自の星空があったはず

 

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